上腕骨近位端骨折

上腕骨近位端骨折とは?

若年者における上腕骨筋位端骨折は交通外傷やスポーツが原因です.

高齢者の場合は,歩行中に転倒して手や肘からの外力によって生じる場合(介達骨折)や肩外側に直接外力が生じた場合に生じます(直達骨折).軽微な外力で発生することが多く,骨粗鬆症を基盤とする骨折の代表例です.特に女性に多い傾向です.

上腕骨外科頸骨折は腋窩神経腋窩動脈・静脈の損傷を伴うことがある.

 

分類

骨折が発生する部位は骨頭(解剖頸),大結節小結節骨幹部(外科頸)の4つに分かれる傾向があります.

 

解剖頸と外科頸

上腕骨頭周囲のやや細くなった部分で,上腕骨頭と大・小結節を分ける部分が解剖頸です.大・小結節と上腕骨骨幹部間の細い部分が外科頸です.

この傾向を利用した骨折分類にNeer分類があります.

骨折の発生する4部位の相互間に1cm以上の転位,または45°以上の角状変形がある場合を転位と判定します.骨折の転位状態や骨片によって4つ(パート)に分類されます.

1-パート

骨折の転位がほとんどない状態です.

 

2-パート

4タイプ(解剖頸骨折,外科頸骨折,大結節骨折,小結節骨折)に分類されます.

3-パート

骨頭(解剖頸)+小結節,大結節,骨幹部骨片と骨頭+大結節骨片,小結節骨片,骨幹部骨片の2タイプに分類されます.

 

4-パート

骨折は4部位がすべて転位したタイプBと骨頭が外反嵌入するAタイプの2タイプに分類されます.

 

ココに注意

骨折間が1cm未満または45°未満の転位は骨膜組織が健在と考えられます.そのため実質的な転位はないと判断されます.

 

治療

転位が少ない場合や骨折部が嵌入している場合は整復を要せず三角巾で吊り2-3週間の固定で,早期より運動療法を開始します.運動は振り子運動から開始して,疼痛の状態をみながら他動運動,自動運動へと進めます.拘縮を予防して実用的な肩関節機能を目指します.

転位が強い場合は横止め髄内釘やロッキングプレートなどの固定術がが行われる.高齢者では人工骨頭置換術が実施される場合もあります.

 

参考文献

・井樋栄二ほか:標準整形外科学 第14版.医学書院.

・立花勝彦ほか:標準理学療法学・作業療法学 専門基礎分野 整形外科学 第4版.医学書院.

 

 




-整形外科

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