画像の解釈(MRI)|PT・OT国家試験対策講座

PT・OT国家試験では画像から疾患を予測し,症状や介入方法を導き出す問題が出題されます.そのため,画像を読影する能力が必要になります.ここでは国家試験で出題されるMRI画像について解説をします.

 

MRI(magnetic resonance imaging)

核磁気共鳴

体外から電磁波を与えると周波数に応じて体内の組織が共鳴して電磁波を出します.この現象を核磁気共鳴と言います.

MRIは核磁気共鳴によって体内から出る電波を検知して画像化したものです.人体では炭素やナトリウムなどの原子も核磁気共鳴により電波を出しますが,医学的に応用しやすい水素原子を利用するのが一般的です.

 

緩和

体外からの電磁波を止めると励起状態(高エネルギー状態)から元の状態に戻ろうとします.この元に戻る過程を緩和といいます.

励起した状態から元に戻る過程(緩和)を画像化したものがMRIです.MRIでは組織が出す電磁波の信号が多い部分を高信号域,あまり電磁波を出さない部分を低信号域といいます.

 

MRI画像の分類

組織により緩和の速度は異なります.また,緩和には縦緩和と横緩和があります.縦緩和を強調した画像がT1強調画像(T1WI:T1 Weighted Image)です.そして,横緩和を強調した画像がT2強調画像(T2WI:T2 Weighted Image)です.

 

T1強調画像(T1WI:T2 Weighted Image)

T1強調画像は縦緩和回復の速い脂肪や出血部は白色に,回復の遅い梗塞(陳旧性)部は黒色に出力されます.CT画像に近似していますが,MRIは細かい描画のため異常を発見しやすくなります.

ココがポイント

T1強調画像では灰白質はやや黒く,白質はやや白く出力されます.

 

T2強調画像(T2WI:T2 Weighted Image)

T2強調画像は横緩和回復の遅い髄液(脳室)や浮腫は白色に,回復の速い慢性期の脳出血や骨(石灰化)などは黒色に出力されます.病巣が白色に描画されるため異常を把握しやすくなります.

 

FLAIR画像(Fluid Attenuated Inversion Recovery)

FLAIR画像はT2強調画像から安定した水分子(脳室など)の信号を抑制した画像です.脳室が黒く出力されるため脳室や脳溝と接した病変を特定しやすくなります.

ココがポイント

FLAIR画像では灰白質はやや白く,白質はやや黒く出力されます.

 

拡散強調画像(DWI:Diffusion Weighted Image)

拡散強調画像は水のブラウン運動の状態を描画したものです.水分子が動かなくなっている場所は白く出力されます.他のMRI画像とは異なり頭蓋骨は出力されず,脳実質のみの画像になります.

発症数時間以内の脳梗塞の診断に有用です.

 

動画資料

 

参考文献




-その他

error: Content is protected !!

© 2022 リハスタ Powered by AFFINGER5