経皮的動脈血酸素飽和度を測定しよう!

呼吸器疾患を罹患している対象者のリハビリテーションを安全に進めるために酸素飽和度を理解することは重要です.ここでは,パルスオキシメーターを使用して測定できる経皮的動脈血酸素飽和度を説明します.

赤血球

まずは,全身に酸素を運搬する赤血球を理解しましょう.

形状

直径約7.5μm,厚さ約2μmで中央が凹んだ円盤状をしています.血流の速さによって形状を変化させ,直径が5μm以下の毛細血管も通過します.

赤血球はヘモグロビンを含んでします.ヘモグロビンは酸素と結合して全身に酸素を運搬します.

ヘモグロビン(hemoglobin;Hb

ヘモグロビンはヘム(鉄を含む)とグロビン(タンパク質)から構成されます.1つのヘモグロビンは4つの酸素と結合します.

 

酸素と結合したヘモグロビンをオキシヘモグロビン(酸素化Hb)といいます.そして,酸素と結合していないヘモグロビンをデオキシへモグロビン(脱酸素Hbまたは還元Hb)といいます.

ちなみに

オキシヘモグロビンは鮮紅色(動脈血の色)です.そして,デオキシリヘモグロビンは暗赤色(静脈血の色)です.

 

酸素飽和度

動脈血酸素飽和度

動脈血中の全てのヘモグロビンに対して,オキシヘモグロビンが占める割合を動脈血酸素飽和度(SaO2)といいます.

SaO2=オキシヘモグロビン/(オキシヘモグロビン+デオキシヘモグロビン)×100

SaO2は上記の式により求めることができます.

経皮的動脈血酸素飽和度

SaO2は動脈血を採取して分析しなければなりません.しかし,赤色光と赤外光を体表面から照射することで,オキシヘモグロビンとデオキシヘモグロビンを識別することができるようになりました.それにより経皮的(皮膚を通して)に酸素飽和度を測定することが可能になりました.これが経皮的動脈血酸素飽和度SpO2)です.一般的にSpO2=SaO2です.正常値は96-99です.

パルスオキシメーター(pulse oximeter

指に装着する部分をプローブといいます.パルスオキシメーターにはプローブと本体が分離しているタイプ(分離型)と一体になっているタイプ(一体型)があります.

      

価格は数千円から数万円と幅広いです.安価すぎる物は測定精度や耐久性が低い可能性があるので注意が必要です.

 

測定の注意点

測定にはセンサーを使用しているため,測定環境や測定条件により測定誤差を生じる可能性があります.以下の点に注意が必要です.

・測定部を動かさない.

・マネキュアや白癬があるなど爪の状態を確認する.

・強い光(直射日光など)の環境での測定は避ける.

・連続で測定する場合は測定部位を変更する.

・周囲に強い電磁波を発生する電化製品などがないことを確認する.

 

まとめ

SpO2はリハビリの中止や中断基準に使用します.血中酸素濃度が低下するとは呼吸数が増加するため,SpO2の測定結果は呼吸数と一緒に記録しましょう.

 

参考文献

・岡田隆夫ほか:標準理学療法学・作業療法学 専門基礎分野 生理学 第5版.医学書院.

・松澤正ほか:理学療法評価学 改訂第6版.金原出版株式会社.

・潮見泰藏ほか:PTOTビジュアルテキスト リハビリテーション基礎評価学 第2版.羊土社.

 




-バイタル測定, 評価法

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