理学療法士・作業療法士国家試験の共通問題では臨床心理に関する問題が出題されます.精神科での実習機会が少ない理学療法課程の学生のみなさんにとってはあまり馴染みがなく,苦手にしている人もいるのではないでしょうか.ここでは,臨床心理(心理療法・人物・検査)について出題頻度を解説します.
臨床心理の出題傾向
過去10年(第46–55回)に出題された臨床心理に関する問題は38問でした(みんなのリハ室調べ).
・「創始者と心理療法の組合せで正しいのはどれか。2つ選べ。(第55回午前79)」
・「語の流暢性課題を含む検査はどれか。(第52回午前81)」
・「Erikson による成人中期の心理的発達課題はどれか。(第55回午後80)」
上記のように臨床心理では,心理療法,心理検査,心理学者の実績が出題されています.200問中約4問がこれらに関係する問題です.
注意ポイント
今回の集計には防衛機制に関連する問題は含まれていません.それらを含めると臨床心理に関連する問題はさらに増えます.
データで見る出題頻度
心理療法.心理検査,心理学者に分類して出題回数順に表にまとめました.
心理療法
心理療法の内容,創始者などが問われています.また,どのような対象者に対して有効なのかを理解する必要しなければなりません..
心理検査
検査の特徴(内容,質問紙法,投影法など)や検査を実施する対象疾患,カットオフ値などを理解する必要があります.集計結果では,日本語,英語,略称の全てを記載しています.国家試験では略称(SCT,MMPIなど)のみで出題されることが多いので,どのような形で出題されても対応できるようにしましょう.
心理学者
人物名と実績・功績を把握すれば大丈夫です.
まとめ
国家試験で出題される頻度の高い臨床心理に関連するワードをまとめました.まずは出題頻度の高い内容を重点的に学習しましょう.
注意ポイント